「おすすめって聞くけど、S&P500ってなに?」、「S&P500に投資するって、具体的にどこに投資をすればいいの?」と気になっている人に向けた記事です。

 


 S&P500とは?

S&P500とは、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスLLCが公表している米国の代表的な株価指数の1つです。
ニューヨーク証券取引所等に上場している500銘柄を時価総額で加重平均し指数化したものであり、S&P500に連動するファンドに投資すれば、アメリカの主要企業500社へ投資しているのと同様の効果が期待できます。

このS&P500が最強の指数だと言われていますが、その理由は長期チャートを見れば一目瞭然です。

出典:Google Finance
 

5年チャートを見てみると、一時的な下落はあるものの右肩上がりの値動きがずっと続いていることがわかります。このことから、S&P500は一時的に下落している時期はあるものの、長期で持ち続けていればいずれ上がるという安心感が高いです。この安心感は投資家にとっては非常に大きなものであり、これもS&P500が最強指数と呼ばれる理由の1つです。

また、S&P500には米国の巨大IT企業集団(通称:ビッグ・テック)であるGAFAM(Google、Apple、Meta、Amazon、Microsoft)が組み込まれており、この5銘柄がS&P500に占める割合は「約2割」と言われるほど大きなものです。これらの誰もが知るような巨大企業が含まれていることも、S&P500が成長を続ける大きな要因の1つです。

 

 

S&P500への投資方法 

では実際にS&P500への投資をするときには、いったいどの銘柄を買えばいいのでしょうか。
代表的なものとして、以下の銘柄を紹介します。
  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
  • SPDR S&P500 ETF【1557】
  • バンガード S&P 500 ETF【VOO】
  • Direxion デイリーS&P500ブル3倍 ETF【SPXL】
  • GAFAM投資(おまけ)   
 
 

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

種類   : 投資信託
信託報酬 : 0.0968%
最低購入額: 100円 

『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』はS&P500に投資する方法として、王道中の王道です。非課税制度である一般NISA・つみたてNISAをはじめ、特定口座・一般口座においても毎月・毎日100円から積立投資が可能です。
少額から始められるところ、外国株式取引口座を用意する必要がないところ等から、投資初心者にもおすすめです。また、三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim」シリーズは、「業界最低水準の運用コストを、将来にわたってめざし続ける」という方針で運用を行ってるため、信託報酬率が低いことも特徴の1つです。
 

SPDR S&P500 ETF【1557】

種類   : 国内ETF
経費率  : 0.0945%
最低購入額: 52,300円(2021/11/2時点) 

『SPDR S&P500 ETF』は株式のように取引所でリアルタイムに売買できる商品として、S&P500に投資できる方法の1つです。また、国内のETFであるため、外国株式取引口座を要する必要がありません。東証取引時間内でのリアルタイム取引を重視する人はこちらを選択するのがいいでしょう。
 

バンガード S&P 500 ETF【VOO】

種類   : 米国ETF
経費率  : 0.03%
最低購入額: 424.69 USD(2021/11/2時点) 

『バンガード S&P 500 ETF』は、アメリカの資産運用会社・バンガードが提供するETFです。こちらは米国ETFとなるので、外国株式取引口座が必要となります。ここの特徴はなんといっても経費率がとても低いところです。長期的な運用を低コストで行いたいという人におすすめです。
 

Direxion デイリーS&P500ブル3倍 ETF【SPXL】

種類   : 米国ETF
経費率  : 0.95%
最低購入額: 132.48 USD(2021/11/2時点) 
 
『Direxion デイリーS&P500ブル3倍 ETF』は米国ETFの1つで、S&P500の3倍の値動きを目指す銘柄です。「最強の指数の3倍なら安心して大きなリターンを得られるじゃないか」と思う人もいるかもしれませんが、そんなに簡単ではありません。VOOとSPXLの比較チャートを見てみましょう。
 
 
最終的にはVOOに比べて4倍以上のリターンを得られているように見えますが、コロナショックが起きた2020年過ぎを見てみましょう。VOOは1ヶ月で約20%の下落に対して、SPXLは約75%の下落となっています。SPXLは上昇も3倍ですが、下落も3倍ということを忘れてはいけません。
今後も米国株の成長が期待できて、危ない気配を感じたらいち早く逃げられる自信のある人は投資をしてみるのもいいのではないでしょうか。最悪無くなってしまっても仕方ないくらいの投資額に留めておくことをお勧めします。
 

GAFAM投資

種類   : 米国個別株
経費率  : 個別株のため無し
最低購入額: 150.02 USD(AAPL)(2021/11/2時点) 
 
S&P500に投資するという趣旨からは少し外れますが、S&P500の大多数を構成するGAFAMに投資を行うのはどうでしょう。早速ですがチャートを見てみましょう。(表示しきれなかったため、1銘柄だけ除いています)
出典:Google Finance 
 
一部の銘柄で一時的にS&P500を下回ることはあるものの、最終的なリターンとしてはGAFAMのほうが大きなものとなっています。やはり、米国の巨大IT企業集団の成長率は侮れません。実際、S&P500の成長はGAFAMの影響力が強く、GAFAMを除いたS&P495だと、日本株のインデックス「TOPIX」と変わらないとも言われています。
では「GAFAMを買うだけでいいのではないか?」と思われるかもしれませんが、一概にそうとは言い切れません。GAFAMはこれまでの成長があったからこそGAFAMと呼ばれているのであり、過去にはMeta、Amazon、Netflix、Alphabetの4社を指してFANGと呼ばれていた時代もあります。もしかしたらこれからもGAFAMがS&P500を引っ張っていくのかもしれませんし、数年後には全く別の企業がビッグ・テックとして名を馳せているかもしれません。もし後者の状況が起きてしまった場合、GAFAMに個別投資をするよりもS&P500に投資をしていた方がリターンがよかったなんてこともあります。また、不祥事などを起こして株価が暴落してしまう危険性もあります。このような状況となった場合でも冷静に対応できる人は、GAFAMに個別投資をしてみるのもいいのかもしれませんね。 
 
 

まとめ

 S&P500への投資方法についてまとめてみましたがどうだったでしょうか。
投資初心者の人は、少額から始めることができてリスクも低い『eMAXIS Slim 米国株式』への投資から始めてみましょう。慣れてきたら経費率を落として『VOO』に投資してみたり、もう少しハイリターンを目指して『SPXL』に投資してみるのもいいかもしれません。
自身の資金や求めているリターンに合った投資方法を試してみましょう。
 

※投資は自己責任でお願いします